福井工業大学は、学生の個人情報や成績などが保存されたノートPCやUSBメモリを原子力技術応用工学科の教授が紛失したと発表した。

6月4日8時ごろ、同大原子力技術応用工学科の教授がコンビニエンスストアに立ち寄って買い物をした際、盗難被害に遭ったもので、数分離れた間に自転車の前かごから鞄ごと何者かに持ち去られたという。

盗まれたのは、ノートPCやUSBメモリ4本のほか、メモ帳やデジタルカメラ、実験ノート、論文など。このうちPCとメモリには、同教授が担当する 科目「コンピュータリテラシー」を受講した97人の氏名、出欠状況、点数、成績評価をはじめ、2008年度新入学生382人分の氏名および学力テストの点 数、2009年度新入学生8人の数学の点数などが保存されていた。

周辺を探したが見つからず、被害届を提出。大学へは同日夕方に報告した。教授は自宅のパソコンが故障していたことからノートPCを持ち帰っていたという。USBメモリはバックアップに利用していたが、セキュリティ機能などは搭載していなかった。

大学では対象となる学生へ事情の説明や謝罪を行い、所管する文部科学省や福井県に事故を報告。今回の盗難が原因と見られる二次被害の報告はないとし ている。また同大を運営する金井学園では保護委員会を開いて個人情報の管理体制を見直し、個人情報の持ち出し規程についても検討する。