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「懲戒処分で個人情報が流出するとどうなるの?」
このような疑問を抱えている方も多いでしょう。
結論からいうと、懲戒処分で特定の人の氏名や部署名などを公表してしまうと名誉毀損罪になる可能性が高いです。
もちろん懲戒処分の事実を公表し、社員の引き締めを行うのも大切ですが上記のような罪に問われないようにする仕組みも大切でしょう。
当記事ではこの点について詳しく解説していきます。

懲戒処分で個人情報を漏洩してしまったら?

懲戒処分で個人情報を漏洩してしまった場合には、どのようなことが起きるのでしょうか。
この事例を理解するためには以下の内容を確認する必要があります。
● 懲戒処分とは
● 名誉毀損で訴えられる場合がある
● 名誉毀損による損害賠償請求額は?
それぞれ解説していきます。

懲戒処分とは

懲戒処分とは会社の懲戒権を行使して勤務態度など総合的に鑑みて、悪質な社員を罰することです。
懲戒処分には様々なペナルティがあり、態様によって異なります。
具体的な内容は次のとおりです。
● 戒告
● 譴責
● 減給
● 出勤停止
● 降格
● 諭旨解雇
● 懲戒解雇
下に行くほど懲戒の重みがあり、懲戒処分の中では懲戒解雇が一番重い処分です。

名誉毀損で訴えられる場合がある

多くの社会人の方は懲戒処分が会社内の貼り紙として掲載されているところを見たことがあるのではないでしょうか。
この目的は、懲戒された人物と同じミスをしないようにとの会社からの訓示に近いものがありますが、やり方を間違えると名誉毀損で訴えられる場合もあります。
仮に懲戒処分の貼り紙に氏名まで記載されている場合には、名誉毀損になる可能性もあるため十分に取り扱いに注意しなければなりません。

侮辱罪ではないのか

名誉毀損と侮辱の間には大きな隔たりがあります。
簡単にお伝えすると、名誉毀損は事実を周りに周知して著しく評判を下げることと、侮辱は嘘などを付いて周りの評判を下げることになります。
このように侮辱と名誉毀損には大きな違いがあり、懲戒処分を公表することは事実に基づくものなので名誉毀損になります。

名誉毀損による損害賠償請求額は

名誉毀損による損害賠償請求額は最大で50万円程度となります。
あくまで社員という個人の名誉毀損になるため損害賠償請求額は少なくなりますが、刑法上の名誉毀損罪にも問われる危険性があり、禁固刑に処せられる可能性もあります。
そのため、他の会社もやっているからと安易に懲戒処分を社内で公表することは控えておいたほうがいいでしょう。

懲戒処分で個人情報の漏洩とならないためには

とはいえ、懲戒処分があったことを公表し社員の身を引き締めるためには、ある程度の公表は仕方のないことかと考えられます。
それに社長からの命令で伝えられた場合には、対応する他ありませんよね。
そこで懲戒処分で個人情報が漏洩しないようにしながらも、効果的に訓示ができる方法をお伝えします。

懲戒処分の根拠が真実である

まず大前提ではあるのですが、懲戒処分の根拠が真実であることが大切です。
というのも、会議でうっかり口を滑らして懲戒処分に陥ってしまう例もオーナーのワンマン企業ではありがちなことだからです。
もちろんオーナーの意見を尊重すべきですが、懲戒をすることは従業員にペナルティを与えることなので、十分に精査した上で手続きに則り行うようにしましょう。

氏名等の特定情報は公表しない

続いては公表するときには氏名等の特定情報を絶対に記載しないことです。
氏名や部署名を記載してしまうと、個人が特定されてしまい名誉毀損になる可能性が高くなります。

社外の人が見えないようにする

最後は社外の人には見えないような工夫をしておきましょう。
たとえば回覧板を利用するなど、色々な方法があるはずです。
上記のような配慮をすれば懲戒処分で個人情報が流出せずに、対応がなされていると判断できるでしょう。

懲戒処分で個人情報を漏洩することによる弊害

懲戒処分で個人情報が万一漏洩することは次のような弊害を引き起こします。
● 社員のロイヤリティ低下
● 個人情報の取り扱いに無頓着な会社と思われる
仮に一時的な社員のロイヤリティ低下であれば問題はありませんが、社外の人に「あの会社は個人情報を平気で公表する会社だ」と思われてしまえば取引上の不都合が発生するかもしれません。
このような状態をいつまでも放っておくと、取引量の低下や従業員の方の流出にもつながるでしょう。

懲戒処分で個人情報を漏洩するより怖いこと

今回の記事では懲戒処分と個人情報の関係性について解説してきましたが、それよりも怖いのが顧客情報の流出です。
というのも、顧客情報が流出してしまえば二次被害も甚大になり、損害賠償も確実に発生するからです。
このような事態に陥ってしまう前に、書類の整理や機密情報の処理には弊社デルエフのような専門業者にお願いするようにしましょう。

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