【現代社会に必要なネットリテラシー2】

過激な情報を求めてしまう

2019年初めにネットに踊った「バカスタグラム」をご存じでしょうか。

「バイトテロ」とも呼ばれるこの行為は、アルバイト中の学生たちが店舗で不衛生なことをしている様子をSNSにアップすることを指します。2013年にはコンビニのアイスクリームを入れるケースに入ったり、そば屋の厨房で洗浄機に入ったりする様子を写真に撮り、Twitterに投稿する「バカッター」が話題になりました。

時代とともに、その様子を動画で撮影してInstagramに投稿するように変化したのです。

こうした不適切動画は、舞台となった店舗にとっては大問題です。バカスタグラムが行われた回転寿司チェーンは、当事者への対応含め法的に厳粛な対応を進めると公式サイトで発表しました。また、股間に調理器具をあてるなどした様子を投稿された牛丼チェーンでは、その従業員二人を退職処分にしています。

過激な情報は反響が大きく、エスカレートしがちです。子どもには社会的道徳的観念をしっかり教えることが、ネットリテラシーの観点からも改めて必要です。

個人情報を流出してしまう

個人情報の流出は“意図せず”の場合がほとんどです。またその多くはSNSがきっかけとなっています。

子どもたちのSNSは実生活と密着しているため、校内での様子をSNSに公開することは日常茶飯事です。

身内だけのおふざけのつもりでも、他人から見ればいじめにあたるため、ネットに公開したことで炎上した事例がありました。

2018年1月に起きたとある高校での話です。女子生徒が男子生徒の顔に生理用品を貼り付けてからかい、その様子をInstagramのストーリーズで公開したのです。動画を見た友人がそれを保存してTwitterに投稿、TwitterユーザーがYouTubeへ転載、という流れであっという間に拡散していきました。こうして、学校名や女子生徒の本名が特定されて「まとめサイト」に載せられ、消すことができなくなってしまいました。

先ほどのバイトテロといい、なぜわざわざいたずらを投稿するのかと大人は不思議に感じるかもしれません。それは、彼らのSNSが知り合いしか繋がっていないため、仲間うちしか見ていないように錯覚してしまうためと考えられます。しかし実際は、世界中の誰もが見られるネットにその情報はあります。公開範囲を閉じていても、いつ流出してもおかしくないのです。

グループ内であっても、デリケートな内容はネットに載せないことが大切です。

情報の正しさを判断できない

ネットには誰でも情報が発信できるため、正しい情報が載っているとは限りません。特に災害が起きたときなど、人々が不安になったときこそ、デマやフェイクニュースが流れます。

新型コロナウイルスに関しては、「新型コロナウイルスは摂氏26~27度の温度で死滅するのでお湯を飲むとよい」「4月1日からロックダウン(都市封鎖)になる」などのデマが流れました。また、病院関係者を名乗る「現場では医療崩壊のシナリオも想定されている」と記載された注意喚起も、LINEのメッセージを中心に拡散されました。読者の皆さんにも受け取った人がいるのではないでしょうか。

こうしたデマやフェイクニュースは、悪意を持って流されると考えがちですが、実際には知り合いから善意で拡散されてくることが多いのです。間違った情報でも、知り合いからメッセージされると正しいと勘違いしてしまいますよね。しかし、ここできちんと判断して、拡散する側にならないようにしなければなりません。

また、ネット検索の上位に表示されるWebサイトも、個人が広告収入目当てで作成していたり、偏った知識を持つ人の意見だったりと、正しい情報とは限りません。こうした情報の精査は大人でも難しいため、子どもと一緒に正しい情報なのかを判断するようにしましょう。

その際には、サイト名や著者名のチェック、複数のサイトでの情報確認を判断材料にします。SNSにまん延するデマに関しては、数日経つと真偽がわかることが多いので、反射的なシェアは避けておいた方が無難です。

(Chant web 出典)

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