今から数十年前、金券が不正流出する事件が発生しました。
これは現在主流となっている「溶解処理」の過程で発生しました。
当時はまだ「個人情報」や「機密情報」の保護についての意識が低かった時代ですが、やはり「金券」となると話は変わってきます。
「金券=お金」であるため、金券を発行、管理している会社にはお金と同様の処分が求められていたのです。
それでも、金券は不正流出してしまったのです。
その処理方法が現在の機密文書や個人情報書類などの処理方法の主流である「溶解処理」だったのです。
私の前職は銀行員でしたが、入社当時に見たこともないような大金がありましたが、お金という感覚で取り扱っていなかったような気がします。
当然、社内教育も徹底的に行われるのですが、残念ながら横領や着服が後を絶ちません。
やはり「社内教育」には限界があるのではないのでしょうか?
「溶解処理」の場合、そのほとんどが製紙メーカーで行われます。
そこには多くの従業員がいます。
目の前に「お金(金券)」があったら・・・。
ある意味仕方がないことなのかもしれません。
話を戻しますが、弊社では20年ほど前まで「溶解処理」を行っていました。
ただ、上記のような事件が後を絶たず、その処理方法に限界を感じました。
そこで自社処理工場を建設したのですが、自社処理工場があるだけでは上記のような問題の根本的な解決にはならないと考え、国内最大級の大型シュレッダーを導入し、さらに機械をオートメーション化しました。
もちろん、社内教育はしっかりと行っておりますが、それ以前に「機密文書処理」に携わる人数を最小化することこそが、絶対的な機密保護につながると考えたからです。
今現在も弊社が機密文書や個人情報書類以外に金券処理の業務依頼を受けているのは、そのような理由からであると考えています。
創業78周年を迎え、祖父から父へ、父から子へと受け継がれた「安全、確実な機密文書処理の本質」を、我が子にも引き継いでいきたいと思います。